小原眞紀子さんの連載小説『幕間は波のごとく』第10回をアップしましたぁ。金魚屋から『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の小原さんの連載サスペンス小説です。中年に差しかかった姉妹を主人公集団にしたサスペンス小説です。
『幕間』はテンポの速い小説ですね。事件が次々に起こる。それだけ伏線が厚いということです。サスペンス小説なのですが、サスペンスの本筋がどこにあるのかまだハッキリわかりません。ただ緻密な人間関係の中で危機的状況とギクシャクする対人関係が積み上がってゆく。これを最終的にガラガラと壊すのがサスペンス小説の醍醐味です。
それにしても女性たちが登場する物語は面白い。男モノの小説よりもずっと面白いと思います。今は女性の時代なんだなぁとつくづく思います。大文字の社会があるようでないと言いますか、つかみ所がない時代です。地に足がついたところから何かを積み上げてゆくほかない時代なのかもしれません。そのためには女性、というより女性性を活かした作品が非常に効果的なのではないかと思います。
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第10回 縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第10回 横書版 ■
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