遠藤徹さんの連載マンガ『キノコの森』(第08回)&連載小説『物語健康法(入門編)』(第18回)をアップしましたぁ。鉾の会のメンバーに刀で脅されながら少女は語り続けます。遠藤さんの姿勢そのもののような感じですねぇ。大学の先生というお仕事はお持ちですが、遠藤さんは書いて書いて書きまくる作家です。
基本的なことですが大事なことなので書いておきますと、作家は書かなければ何も始まりません。もちろん若い時期には書き悩むことがあると思います。「書きゃいいってもんじゃない」とも考えたりするでしょうね。でもたいていの場合、「書きゃいいんでしょ」と書きまくる、とりあえず筆力だけはある同世代作家に水を開けられてゆくのが普通です。じゃあどうしたらいいのかと言いますと、書けるまで待つ、書けるように努力する、そして書けるようになったら怒濤のように書くしかないのです。その時初めて「書かなければ何も始まらない」ということの意味がわかるはずです。
今回の『物語健康法』では少女は首を切り落とされても物語を語り続けます。そしてこの審級が変わった時点である意味〝本当の物語〟を語り始める。先日アップした『キノコの森』にも通じますが、言葉で表現しなければわたしたちは「あるだけ」の状態なのですが、言葉を持っているがゆえに「あることすらわからない」状態に陥ってしまいます。今回の遠藤さんの連載は書くことや物語(小説)への自己言及的ポスト・モダン小説ですから、学ぶべき点も多いと思います。
■ 遠藤徹 連載小説『物語健康法(入門編)』(第18回)縦書版 ■
■ 遠藤徹 連載小説『物語健康法(入門編)』(第18回)横書版 ■
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