遠藤徹さんの新連載小説『物語健康法(入門編)』(第01回)をアップしましたぁ。遠藤さんは学者でもありますが、それ以上に生粋の物語作家です。どんなタイプの物語でも書ける。そして物語は純文学、大衆文学、サスペンス、ホラー、SF、ラノベ、恋愛などに分類されます。そのいずれも書ける遠藤さんは、しかし単に器用なわけではありません。彼の中から湧き出る物語が様々な小説内ジャンルに分化しているのです。
〝純文学性〟を問うときに最も重要なのは作家の思想です。思想というと抽象的論理思考に限定されるきらいがありますので〝表現の核〟と呼んでもいいかもしれません。この核のある作家が純文学作家です。社会的に純文学作家や純文学作品とみなされていても、実は表現の核を持っていない作家は多いのです。純文学と呼ばれる小説ジャンルの通念をなぞっているから純文学のように見えるだけです。これはほかの文学ジャンルにも言えます。詩ではなく詩的な詩を書いている詩人は実に多い。表現の核を捉え切れていないのです。
今は商業面も含めて文学界が非常に厳しい局面を迎えている時代です。多くの作家が厳しい状況を乗り越えようと悪戦苦闘しています。しかし痺れを切らすようにして、なにかに迎合してはいけないのです。他力本願では一時的な救済や危機の緩和にしかなりません。自力で、自分の作品で活路を切り拓く必要があります。遠藤さんは闘う物語作家でもあります。
■ 遠藤徹 新連載小説『物語健康法(入門編)』(第01回)縦書版 ■
■ 遠藤徹 新連載小説『物語健康法(入門編)』(第01回)横書版 ■
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