寅間心閑さんの『寅間心閑の肴的音楽評』『No.039 憧れのハーモニー』をアップしましたぁ。今回はクアルテート・エン・シー、タイム・ファイブ、ランバート、ヘンドリックス&ロスが酒の肴です。タイム・ファイブの『ひょっこりひょうたん島』はいいですねぇ。井上ひさしさんの放送作家時代の作詞です。『ひょっこりひょうたん島』の脚本は井上さんや小林信彦さんらが書いていて、小林さんが井上さんは歌詞を書くのが早く、出来もよかったと回想しておられます。書き飛ばしに近い作品だからこそ、秀作が生まれるということはあります。
音楽評に限らないですが、エッセイを書く際に問題になるのはネタです。頑張れば10本くらい書ける人はいます。ただその先が問題です。ネタは書き手が想像するより早く尽きてしまいます。まあ創作でも同じですね。1作書き上げてそこそこ良かった。じゃ次は、くらいまではいいのですが、その次、次となるとすぐネタは尽きます。プロの定義は非常にシンプルに言って、素人とは圧倒的に能力に差のある職能人のことです。物書きの場合、まず継続的に、一定レベルの質を維持した作品を書けることがプロの最低条件になります。
寅間さんの音楽評は連載1回につき3人(グループ)を取り上げておられます。かなり贅沢な素材の使い方です。しかしネタが尽きる気配がない。簡単なようでなかなかできる作家はいないのです。本当に好きなジャンルに関しては無尽蔵の知識を溜め込んでいる人はいますが、出口が問題になることもあります。知識があるのと、それを有効に社会に向けてアピールしてゆくのはまた別です。物書きさんは常にネタ集めをするのと同時に、その表現方法を考えていなくてはなりませんね。
■ 寅間心閑 『寅間心閑の肴的音楽評』『No.039 憧れのハーモニー』 ■
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