大野ロベルトさんの連載映画評論『七色幻燈』『第05回 青、呼吸せず』をアップしましたぁ。映画の中の青についてです。まず最初に取り上げておられるのは、リック・ベッソン監督の『グラン・ブルー』です。この映画、真夏の暑い昼間に、冷房が効いた映画館で見るのにうってつけですよねぇ。矢口史靖監督の『ウォーターボーイズ』も同様の効果がありますが。石川、『ウォーターボーイズ』を映画館で見て、二人連れのオバサンたちが『やっぱり若い男の裸っていいわよねぇ』と話しているのを聞いたことがあります。
んで大野さんはカポーティの『ティファニーで朝食を』の原文を引用した上で、『この、重ね塗りされたブルーとしての赤は、カポーティ文学を貫く感情のひとつと言ってもよいかもしれない。もっとも銀幕の「ティファニーで朝食を」は原作とは違いお気楽な娯楽作品になっているし、オードリーも嫌な赤にとりつかれるような人間には見えないので、映画で原作の色合いを再現することは難しかったようだ。もしカポーティの望み通りマリリン・モンローが主演していたら、話は別だったかもしれないが』と書いておられます。
ホリー・ゴライトリーは野生児ですから、色に敏感なんだなぁ。原作は1958年出版で映画は1961年制作です。61年当時のアメリカはまだまだキレイでしたね。70年代も後半になると、メインストリートにまで落書きが描かれ、路地裏にはゴミが山積みのアメリカが映画の中に現れるやうになります。ヘプバーンが愛されるのは、上品でキレイだったアメリカの最後の女優さんだったからかもしれまへん。
■ 大野ロベルト 連載映画評論 『七色幻燈』『第05回 青、呼吸せず』 ■
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