山田隆道さんの新連載小説『家を看取る日』(第01回)をアップしましたぁ。山田さんは小説、エセーをお書きになり、放送作家やラジオのパーソナリティーまでこなすマルチな才能をお持ちの作家です。熱狂的阪神タイガースファンで野球についてもお詳しいです。熱狂的ではありませんが、不肖・石川もタイガースを応援していますので嬉しいですぅ。去年のクライマックスシリーズの和田監督采配は素晴らしかったなぁ。日本シリーズは、まあ時の運でありまふ(爆)。スポーツは決勝まで進むのが重要なのですぅ。
山田さんの著作はライトなものが多いですが、文学金魚新連載の『家を看取る日』はほぼ純文学と呼んでいい作品だと思います。純文学を書こうとして書いている作家よりも、文学と呼ばれる芸術の〝純〟な部分が露わになりそうな作品かもしれません。第01回では主人公の育った〝家〟についての素描があり、現在の仕事環境を含めたもう一つの〝家〟での暮らしが描写され、テレビ業界の裏方として働く主人公の元に、深夜タレントが覚醒剤所持で逮捕されたという電話がかかってきます。徹夜で番組編集をやり直さなければならないといふことです。見事な導入部で、ムダのない深みのある文章なのに、エンターティメント的要素が盛り込まれています。こういふ作家が文学金魚は好きなんだなぁ(爆)。
また山田さんは大阪出身で、大阪と東京を行ったり来たりしながらお仕事をなさっているやうです。名古屋、福岡など、東京以外のメディアが独自の番組や情報を発信している都市が日本にはいくつかあります。しかし大阪にかなう独自性を持っている都市はないでしょうね。大阪ローカルとも呼ばれたりしますが、大阪にいれば東京の方がある意味ローカルなのです。ただその魅力を的確に表現できる人は少ない。どちらかに偏ってしまいがちだからです。山田さんはフラットに大阪文化を捉えられる方だと思います。いずれ大阪文化についても山田さんに書いていただきたいと思いますぅ。
■ 山田隆道 新連載小説『家を看取る日』(第01回) pdf版 ■
■ 山田隆道 新連載小説『家を看取る日』(第01回) テキスト版 ■