日本が誇る世界的特殊作家、三浦俊彦さんの連載小説『偏態パズル』(第49回)をアップしましたぁ。今回は桑田庸介、仲出芳明さんのおろち体験から、ビジュアル体質・袖村茂明さんのエピソードに移ってゆきます。袖村さんの金妙塾の入塾経路は不明なのです。三浦センセ(つまり謎の金妙塾といふかおろち学会の天の声)の説明では、『ネオおろち系と金妙塾-印南哲治との間には、袖村のような共通項を媒介としながらも直接の相互認識は最後の最後に至るまでなかった、という仮説(徹底ニアミス仮説)・・・がすでに仮説の域を脱して最も信頼性が高いおろち史パラダイム理論の一つとなりえている』といふことになります。
ほんで袖村さんを〝発見〟したのは三谷恒明さんであります。『三谷は、袖村茂明という特異能力者のトレーナーというかマネージャーというか、ちょうどウラジーミル・ナボコフ描く天才チェスプレイヤー・ルージンの才能を貪り吸ったあげくルージンが並の人間と化す兆しとともに去る魂胆を隠さなかったヴァレンチノフのように、あるいは少年院でスラム街出の少年たちの目つきと上腕筋を日々探ってはマイク・タイソンのような怪物を発掘したカス・ダマトのように、私利私欲というより才能に帰依した無私の鑑定士、人間コレクター的傾向の持ち主だったと言えよう』とあります。こういったペダンチックな〝うん〟ちくも『偏態パズル』の魅力ですねぇ。
つーかしょーもないダジャレが出てしまふところ、不肖・石川も疲れてるなぁ(爆)。石川、夜道でふなっしーに襲われる夢を見たんですよ。向こうから黄色い物体が、〝なっしー!〟と奇声を上げながらもんのすごい勢いで近づいてきて、『話せばわかるぅ』といふ石川の懇願を無視して、ドンとぶっかって、身体の上にのしかかってきたんですね。ふなっしーは『ぐぅ~』とか、意味不明の言葉をつぶやいておりました。これも金魚屋新人賞の殺伐とした選考会議のせいぢゃっ。それにしてもふなっしーの跳躍力はすごかったなぁ…。
■ 三浦俊彦 連載小説 『偏態パズル』(第49回) pdf版 ■
■ 三浦俊彦 連載小説 『偏態パズル』(第49回) テキスト版 ■