寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第49回)をアップしましたぁ。波乱の京都編です。家族孝行に友達救済、それに主人公の過去が重なってえらいこっちゃです。だけど小説的には伏線がすべて集約されているわけで、大団円に近づいて来たわけです。
小説は基本、男と女と金と書いたことがありますが、もちろんそこには家族も含まれます。要は他者がいるということ。他者というのは他人という意味ではありません。それなら電車の中でいっしょになった人はたいてい他者です。そうではなく、小説における他者とは〝絶対他者〟ということです。
では絶対他者とは何かと言うと、自分ではない人のこと。禅問答のようですが、自分には決して理解できない部分を持った他者ということです。新人賞応募作では私が主人公の作品が多いわけですが、私が交流する他者は絶対他者ではないことが多い。極端なことを言うと、私と分かり合えるような他者は小説では必要ないのです。
『オトコは遅々として』ではコケモモを始めとする絶対他者が現れます。そういう他者が主人公の心を乱し行動を促し物語を作ってゆく。男と女が分かり合えているようで絶対に分かり合えない部分を持ち、金は人間を分断する。小説が男と女と金というのはそういうことです。
■寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第49回)縦書版■
■寅間心閑 連載小説『オトコは遅々として』(第49回)横書版■
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