鶴山裕司 歌誌時評「角川短歌」2025年07、08、09月号をアップしましたぁ。特集「生誕一四〇年 若山牧水ルネサンス」(角川短歌 2025年07月号)、特集「久保田淳×馬場あき子 今こそ藤原俊成を語る-「右大臣家百首」を中心に」(角川短歌 2025年08月号)、特集「没後40年 葛原妙子」(角川短歌 2025年09月号)を取り上げておられます。
特集の内容を見ても角川短歌さんはバランスが取れています。歌誌、句誌、詩誌はすべからくそうですが、作品はまあ言ってみれば添え物です。詩の雑誌ですからなきゃ困るわけですが、本当の作品評価は作品集が出るまでペンディング。じゃあ何が詩誌のメインになるかというと評論です。この評論にも二種類ある。作家・作品論と時評です。作家・作品論は特定作家について考え抜いた人でなければマトモな評論は書けません。時評は先月何が載った、誰の作品が評論がちょっと良かったという、まあ言ってみれば埋め草原稿です。んなもん、来月になれば色あせますからね。
角川短歌さんは特集を組むにしても、特定作家やジャンルについて詳しい作家に原稿を依頼しています。雑誌の特集は小規模なものにならざるを得ませんが、それでもとてもよい特集になっています。こういった目配りができる詩誌は角川短歌さんだけですね。これは編集部が優秀なのか、それとも歌壇というフィールドがそうさせるのか。石川、編集者として編集に携わってみたいなと思う詩誌は角川短歌さんだけです。編集してても勉強になりますもの。
■No.124 鶴山裕司 歌誌時評―特集「生誕一四〇年 若山牧水ルネサンス」(角川短歌 2025年07月号)■
■No.125 鶴山裕司 歌誌時評―特集「久保田淳×馬場あき子 今こそ藤原俊成を語る-「右大臣家百首」を中心に」(角川短歌 2025年08月号)■
■No.126 鶴山裕司 歌誌時評―特集「没後40年 葛原妙子」(角川短歌 2025年09月号)■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■


