No.023【対話 日本の詩の原理】『アナキズムとプロレタリア詩―小野十三郎/長谷川龍生/安東次男篇』(一 全三回)池上晴之×鶴山裕司 をアップしましたぁ。戦後詩は鮎川信夫、田村隆一らの「荒地」派が中心ですが、ほかにもいろいろな詩の流れがあります。その代表的なものに詩誌「列島」などに集った左翼系詩人の系譜がある。社会主義思想を中核に据えた詩人たちの動向です。
もちろん詩人は文学者ですから、杓子定規に社会主義革命(共産革命)に邁進した活動家は少ない。というよりほとんどいません。社会主義思想は戦前の抑圧社会や戦後の混乱期において、よりよい社会を求めるための思想的拠り所だったと言っていいと思います。実際社会主義思想に全面賛同した詩や評論を書いた詩人はほとんどいません。現体制批判のために社会主義思想が援用されることが多かった。
今回取り上げた小野十三郎は戦前はアナキスト詩人として知られ、戦後はプロレタリア詩人というパブリックイメージでした。しかしこのパブリックイメージ、案外あてにならない。池上さんと鶴山さんは小野十三郎の〝短歌的抒情の否定〟という面からその詩を読み解いておられます。そちらの方が自由詩にとって重要な問題です。また小野十三郎という詩人の本質に迫り得る問題設定です。
■No.023【対話 日本の詩の原理】『アナキズムとプロレタリア詩―小野十三郎/長谷川龍生/安東次男篇』(一 全三回)池上晴之×鶴山裕司 縦書版■
■No.023【対話 日本の詩の原理】『アナキズムとプロレタリア詩―小野十三郎/長谷川龍生/安東次男篇』(一 全三回)池上晴之×鶴山裕司 横書版■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■


