小原眞紀子さんの連作詩篇『『ここから月まで』 第16回 暮/昔/旅』をアップしましたぁ。小原さんのCool抒情詩第15弾です。『旅』は面白い詩編ですね。

 

旅はつづいて

   つづられる

日本語で

海岸線をたどり

岬に句点を打つ

   先人の句碑にはふれず

じぐざくに丘を登る

あ行の地名を覚えこみ

か行の地名を書きつけて

早蕨さしづめ関守に

問われてついと立ちどまり

名をなんと呼びぬねの浜に

夜郎を切ってすてるなら

わんと犬吠え猫は寝る

(小原真紀子『旅』)

 

言葉を肉体感覚で捉えるのは、女性作家に圧倒的に多いように思います。男の作家は言葉を抽象的に捉える傾向がある。その意味でランボーは男性的ですが、女性的感性を持っていた人かもしれません。『わんと犬吠え猫は寝る』、いいですね(爆)。

 

文学の世界、今のところお役所のように縦割りです。詩といっても短歌、俳句、自由詩に分断されていて本質的交流はほとんどありません。文学金魚の詩書レビューを読んでいただければと思いますが、今一番勢いがあるのが歌壇で、次に俳壇。かなりヤバイ状態になっているのが自由詩壇です。自由詩壇、新しい動きが出てくる気配がないですね。

 

自由詩壇はその土壌に問題があるんぢゃないかと思います。大学生のサークル活動のように、仲良しが集まって誉め合いながらその場限りのイベントを打つことがますます増えています。もち一皮むけば薄い利権集団。そりゃ歌壇でも俳壇でも結社なんかは薄い利権集団だと言えますが、自由詩壇ではなんの〝対立〟もない。元々共通形式がない自由詩人は孤立しがちです。それが仲良しサークル化してること自体、衰弱だろうなぁ。

 

自由詩人、形骸化している詩壇ジャーナリズムをシャットアウトして、自分で仕事を作ってそれを仕上げることに血道を上げた方がいいと思います。小説文壇でも仕事を発表してゆくのが苦しいですが、自由詩人は頭が高すぎる。依頼仕事なんかあてにしてたら新しい仕事はできません。もちイベントは本業の仕事ではない。文学は本質的に一人きりの仕事です。仲間とつるんでいる作家は信用できないのであります。

 

 

小原眞紀子 連作詩篇 『『ここから月まで』 第16暮/昔/旅』 縦書版 ■

 

小原眞紀子 連作詩篇 『『ここから月まで』 第16暮/昔/旅』 横書版 ■

 

 

第05金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

第0回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。

 

■ 予測できない天災に備えておきませうね ■