第03回 文学金魚新人賞受賞作 青山YURI子さんの連載小説『ショッキングピンクの時代の痰壷』『No.005 握って、放す/即席短編』をアップしましたぁ。青山さんの小説はジャンル分けすれば前衛小説になるんでしょうが、前衛小説で思い出してしまうような臭みがないです。これはなぜなんだろうなーと考えると、多分青山さんに前衛小説を書こうという意図がないからだと思います。つまり青山さんの小説は前衛的に見えても、本質的には作家の実感小説だといふことです。

 

石川は基本前衛小説に冷たいですが、前衛小説を否定しているわけではありません。筒井康隆さんや安部公房さんを始め、数々の優れた前衛小説があります。ただ最近の、はっきし言えば1990年頃から現れた、現代詩の亜流のような前衛小説に批判的なんだなぁ。苦し紛れの前衛的素振りに見えます。前衛のフレームというか、骨組みだけが目立って見えます。簡単に言うと、変わった小説を書こうとして人工的に前衛の素振りを作り上げているように思えるんですね。

 

ただカフカを始めとして、優れた前衛小説には文学的作為は意外に少ないものです。つまり過去の前衛小説をなぞったり、現代思想や他ジャンルの成果を無理矢理小説に入れ込もうとはしていない。物語世界に入ってしまうと、前衛小説だということを忘れてしまふ作品が多い。青山さんの小説はそういった作家の必然的表現欲求に沿った前衛小説だと思います。今回の『即席短編』は傑作だな。一種の逆『千と千尋』でこっちの方が、ある意味リアリティがあると思いますですぅ(爆)。

 

 

青山YURI連載小説『No.005 握って、放す/即席短編』 縦書版 ■

 

青山YURI連載小説『No.005 握って、放す/即席短編』 横書版 ■

 

 

第05金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

第0回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。

 

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