小原眞紀子さんの連載小説『はいから平家』(第10回)をアップしましたぁ。み幸さんと洋彦さんの旅は、九州の湯布院を経て四国に突入しました。

 

 安全俳句募集中と横断幕が掲げられている。

 「なぜ、五七五なんだ」

 この国で俳人はほんとに侮辱されていると、洋彦は運転しながら文句を言う。

 金比羅の参道には、みやげ物屋や飴屋、駕籠が参道に夜店のように並んでいる。曇り空の下、急に底冷えしはじめたが、本宮まで七八五の石段を昇る。本殿の横には灯籠や絵馬堂が建っていた。

 なんか、思いつくかぎりの神さんが祀られてないか、と洋彦は見回す。

 「金ぴかのマリア像とかあっても不思議じゃないな」

 

相変わらず洋彦さんは口が悪いですな(爆)。んでも五七五の安全運転標語俳句はもちろん、ほとんどあらゆる神様が集結しているやうな金比羅も、日本文化を象徴しています。金比羅さんには確か、高橋由一の油絵も奉納されていたと思います。どこの国もそうですが、一皮剥けば様々な文化が混淆しています。日本列島を縦断するやうな旅をすると、そういった文化的背景が手に取るようにわかるところがありますね。

 

 

小原眞紀子 連載純文学小説 『はいから平家』(第10回) pdf版 ■

 

小原眞紀子 連載純文学小説 『はいから平家』(第10回) テキスト版 ■