鶴山裕司さんの連載エセー『続続・言葉と骨董』『第38回 浄法寺塗(前編)』をアップしましたぁ。浄法寺は今の岩手県北部の浄法寺町あたりで作られた漆器です。岩手は漆器の宝庫で、浄法寺の他にも秀衡椀、南部箔椀(南部塗)、正法寺といった古い漆器が伝わっています。お正月のお屠蘇は三段重ねの漆器盃と決まっているやうに、日本ではハレの場では焼き物ではなく漆器を使うのが伝統なのであります。

 

日本人と漆の付き合いは長い。漆は最初は頑丈な接着剤として使用されていたが、縄文時代草創期の約一万年前の遺跡から漆が出土している。七千から八千年前には既に列島で漆器が作られたことがわかっている。漆器の歴史は縄文土器よりも古いのである。漆器製作技術自体が大陸や半島経由で列島にもたらされた可能性はあるが、日本で独自に進化した技法も多い。日本の漆器技法は国内(列島内)で育まれたものに、ときおり渡来人などによってもたらされた大陸の技法を加味してできあがっていったようである。

 

鶴山さんは、例によって原理主義的に漆について考えておられます(爆)。彼には遠回りのようだけど、原理を抑えた方が結局は近道になるといふ考え方があるやうです。アトモスフィア骨董がお好きな方にはちょっと面倒な文章でせうが、情報量は豊富だと思います。じっくりお楽しみください。

 

 

鶴山裕司 連載エセー『続続・言葉と骨董』『第38浄法寺塗(前編)』 ■