田山了一さんのTVドラマ批評『No.095 花咲舞が黙ってない』をアップしましたぁ。日本テレビさんで水曜日22時から放送されている銀行モノドラマです。原作は『半沢直樹』の池井戸潤さんです。杏さん主演ですが、上川隆也、塚地武雅、生瀬勝久さんらが好演しておられます。石川も毎週見ておりますよ-。

 

田山さんは、『(銀行の)人事やシステムのディテールは池井戸潤ならではで、銀行トリビアではあるけれど、トリビアから見えてくるもの、肌感覚で説得されるものは確かにある。たとえば暗証番号の管理ひとつとっても、銀行がカネというもの、ミスというものをどう考えているか伝わってくる。それはすなわちヒトというものをどう考えているかを示すし、ドラマになり得る』と書いておられます。

 

小説は、最近になってますます多くの人に開かれた文学ジャンルになっていると思います。もちろん文芸メディアの新人賞を受賞してデビューし、ヒット作を書くか、ヒットしなくても芥川賞を受賞するか(爆)といふ道筋が王道であることは当面変わらないでしょうが、この分だと思いもかけないルートからヒット作が現れる可能性はかなり高いような気がします。その中でも比較的当たりやすいのは、ある業界のディープな内情を書く小説でせうね。

 

ただ内情暴露では小説にならんのです。田山さんが書いておられるやうに、ある業界のシステムは『ヒトというものをどう考えているかを示す』ものです。人がいなければ何も始まらないわけです。システムは人の自由意志を押しつぶす巨大な力として作用することがありますが、人間たちの意志が最大公約数的に集約されたものでもあります。その矛盾や利点を考え詰めれば、結局は人間に辿り着くのでありますぅ。

 

 

田山了一 TVドラマ批評 『No.095 花咲舞が黙ってない』 ■