小原眞紀子さんの 『 Ongaku & Bungaku by Kingyo 』 『 No.010 左右と上下 - Mr.Children 』 をアップしましたぁ。早いものでもう年の瀬です。今日でたいていの皆様は仕事納めですね。不肖・石川も金魚の仕事を除いて仕事納めです。今年はなんと 9 連休ですから、思う存分、お酒を飲んでうだうだしていやうと思います (爆)。で、なにかと慌ただしい気分になりがちな時期ですから、けふも音楽批評を掲載します。小原さんが取り上げておられるのは、ご存知 Mr.Children であります。
Mr.Children は日本で指折りのビッグ・ネーム・バンドですが、幅広い年齢層のファンから支持されています。アーチストはたいていの場合、同世代グループをコアなファン層にしています。アーチストが年を取れば、ファンの年齢層も上がっていくのが普通です。しかし Mr.Children は若いファン層を次々に獲得しています。これは他のアーチストではあまりないことですね。その理由はやはり歌詞にあるのではないでしょうか。
言うまでもないですが、Mr.Children の作詞・作曲は桜井和寿さんです。彼は年を取らないですね。年齢は重ねているのですが、他のアーチストとは年の取り方がちょっと違うような。中年になっても分別盛りになることはないですし、かといって無理して若ぶっているような気配もない。いつまでも瑞々しいといふのともちょっと違うやうな気がします。強いて言えば、初期から一貫して子供の心の中に大人が同居しているやうな感じでせうか。
小原さんは 『ミスチルの歌詞はしかし、視点の上下で大小を繋ぐだけでなく、水平方向にも動き、左右の矛盾するものをも比較的簡単に結びつけようとする。そこがどうやらポストモダンっぽく、いくらか印象が薄くなる所以ではある』 と書いておられますが、水のごとしといった感じの歌詞が、ミスチル場合、曲者のやうな気がします。ポストモダンっぽいといえば確かにそうかな。本質的に、いままでとは違うタイプのロックグループだと思います。
■ 小原眞紀子 『 Ongaku & Bungaku by Kingyo 』 『 No.010 左右と上下 - Mr.Children 』 ■