鶴山裕司さんの連載エセー 『続続・言葉と骨董』 『第 016 回 ウイルタ族の首飾り』 をアップしましたぁ。昨日は骨董の贋作師が主人公の露津まりいさんの小説 『贋物師-フェイク・マスター』 でしたので、骨董つながりといふことで 『言葉と骨董』 の新コンテンツをアップです。今回は旧日本領の南樺太に居住していた少数民族、ウイルタ族の首飾りです。耳学問の達人、不肖・石川もウイルタの名前は初めて聞きました。北方にはアイヌ以外にもたくさんの少数民族がいるんですね。勉強になりますですぅ。
そんで鶴山さんは、作者がわからず物から時代精神を読み取るしかない骨董のカテゴリーとして、これからは焼物に加えてガラスや金属、木工・漆器なども取り上げられるそうです。まぢ骨董好きなんだなぁ~、と呆れると同時に、すんげぇ知識量だよねと驚いたりもします。専門家にはかなわないでしょうが、きっと鶴山さんのことだからそれぞれの骨董について調べまくってるんでしょうね。名品なぞ持っていないとおっしゃってますが、この方、目利きですよ。カテゴリーを拡げてじゃんじゃん原稿を書いてくださればもっと結構です (笑)。
不肖・石川、編集者なので本はよく読みますが、骨董の本ってたいていつまんないです。要するに持ち物自慢 (爆)。そんでアッと驚くような物が掲載されているかといふと、たいてい肩すかしです。特に最近はカラー印刷費が安くなってきたので、粗悪な骨董自慢本が多いなぁ。堂々と贋作を自慢なさっている方もいらっしゃる (笑)。鶴山さんの骨董エセーは従来のものとは違いますね。曖昧な審美眼ではなく、知識と論理的思考によって物の本質を描こうとなさいます。金魚屋好みのエセーでありますぅ~。
■ 鶴山裕司 『続続・言葉と骨董』 『第 016 回 ウイルタ族の首飾り』 ■