No.014【対話 日本の詩の原理】『先陣を切った「荒地」の詩人たち―三好豊一郎/中桐雅夫/北村太郎篇』(三 全三回)池上晴之×鶴山裕司 をアップしましたぁ。池上さんは初期北村詩を高く評価しておられますが、鶴山さんの評価は初期も含めて厳しい。ただこれまで取り上げた詩人を含め、対話とはいえほぼ全著作を読んでの批評です。強い覚悟があると思います。
今文学の世界で批評はとても低調です。柄谷・蓮實さんからしばらく続いた創作批評時代には小説文芸誌でも一瞬批評が花形でしたが、それも遠い過去でヨイショ企画でもなければめったに小説批評は掲載されなくなりました。俳壇の批評が季語がどうの切れ字がどーのといった大昔のホットドッグプレス的ルーティーンであるのは言うまでもありません。歌壇ではニューウェーブ短歌と伝統短歌の批評が分離傾向にあります。ニューウェーブ短歌批評は読んでも「ああこれじゃあ続かないな」とハッキリ思いますが、かといって伝統短歌批評の方に新し味があるかというとそうではありません。自由詩の詩壇はこれはもう壊滅的です。
石川、不思議だなーと思います。自由詩の世界には戦後の一時期、ポピュラリティがあったかどうかは別として文学の世界で一番頭のいい作家たちが集まっていたと思います。今はその逆で、短くて簡単そうな詩だから手っ取り早く作家や詩人と呼ばれたい人たちが押し寄せてる感じ。それはニューウェーブ短歌界と同じなんですが、ニューウェーブ短歌よりレベルが低いと思います。あ、池上さんと鶴山さんの対話次回は「黒田三郎・茨木のり子篇」です。
■No.014【対話 日本の詩の原理】『先陣を切った「荒地」の詩人たち―三好豊一郎/中桐雅夫/北村太郎篇』(三 全三回)池上晴之×鶴山裕司 縦書版■
■No.014【対話 日本の詩の原理】『先陣を切った「荒地」の詩人たち―三好豊一郎/中桐雅夫/北村太郎篇』(三 全三回)池上晴之×鶴山裕司 横書版■
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