小原眞紀子さんの連載小説『幕間は波のごとく』第20回をアップしましたぁ。金魚屋からミステリー小説『香獣』、『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の小原さんの連載サスペンス小説です。中年に差しかかった姉妹を主人公集団にしたサスペンス小説です。
『幕間』はチャレンジングなサスペンス小説です。サスペンスは中・長編になると基本的に冒頭と真ん中、そしてラストで3回殺人が起こる。まあだいたいのサスペンス小説がこのセオリーを踏まえています。しかし『幕間』は違います。あえてセオリーを外している。そして何がミステリーの主題なのかがなかなか明らかにされない。というかミステリーの主題と謎解きが同時に起こるのでしょうね。あまり類のない斬新なサスペンス小説です。
小原さんが徒手空拳で小説を書いているわけではないのは『文学とセクシュアリティ』を読めばハッキリわかります。この評論集は『源氏物語』論であると同時に小説論であり、小説テーマと技法を解き明かした本でもあります。サスペンス小説『香獣』は〝香〟を主題にしているという意味で日本の古典文学にもつながります。小原さんの文学は一貫しています。
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第20回 縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『幕間は波のごとく』第20回 横書版 ■
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