第8回金魚屋新人賞受賞の松岡里奈さんの小説『スーパーヒーローズ』(第19回 最終回)をアップしましたぁ。今回で連載は終了です。『スーパーヒーローズ』は金魚屋から単行本で刊行予定です。
『スーパーヒーローズ』は私小説というカテゴリーになります。先日お亡くなりになった西村賢太さんが現代私小説を代表する作家でした。私小説がなぜ日本文学で重要なのかということを説明し始めると長くなりますが、簡単に言えば昔から言われているように、日本文学にしかない小説形態だからです。もちろん欧米小説にも私を主人公にした小説はありますが日本の私小説とは質が違う。
ただ私小説を書き続けるのは難しい。当たり前ですね。基本、私の実体験や実人生をヒントにするわけですから、どうやったってすぐネタは尽きる。しかし作家の場合、ネタが尽きたところからが勝負です。でなければ小説家にはなれません。私小説で行くのか、私小説的方法を援用して三人称一視点、複数視点的な小説に幅を拡げてゆく方法もある。松岡さんの今後が楽しみです。
■ 松岡里奈 連載小説『スーパーヒーローズ』(第19回 最終回)縦書版 ■
■ 松岡里奈 連載小説『スーパーヒーローズ』(第19回 最終回)横書版 ■
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