遠藤徹さんの連載マンガ『キノコの森』(第15回)&新連載マンガ『えくすぽえめんたる』(第01回)、新連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第01回)をアップしましたぁ。今月から新しい連載マンガ『えくすぽえめんたる』が始まります。『キノコの森』はちょっと哲学的ですが、『えくすぽえめんたる』は前衛ですね。物語大衆作家で純文学的前衛作家でもあるのが遠藤さんという作家です。稀有の小説家ですね。
そんで今月から新連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』も始まります。思想的には『物語健康法(入門編)』の延長上にある作品と言っていいかと思います。『物語健康法(入門編)』では物語の力が小説化されたわけですが、『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』ではVRを使った物語世界への没入が主題です。そのままではないでしょうが、この在り方は近未来に十分実現可能というか、一つのエンタメジャンルとして現実化されそうですね。
近未来小説はSFと呼ばれますが、未来は誰にもわからない。ただ未来が現在の延長上にあるのは絶対確かなことで、SF小説では現代社会が抱える問題の本質が露わになり、あるいは解消され、さらには便利で夢のような近未来の問題を描くことで、現代社会の問題点を抉り出します。つまりSFは地に足がついた設定でなければリアリティを持たない。遠藤さんのSF的設定は非常にリアリティがあると思います。
しかしまあ遠藤さんの筆力はスゴい。小説だけでなく、マンガも音楽も手がけます。こういう作家はかつていなかったでしょうね。もち小説なら小説、詩なら詩に特化するという道も作家にはあります。しかし現代社会はジャンル的枠組みが崩れかかっている社会です。作家はもっと自由な表現者であっていいことを、身を以て、作品を量産することで示しておられるのが遠藤徹という作家さんです。
■ 遠藤徹 新連載マンガ『えくすぽえめんたる』(第01回) ■
■ 遠藤徹 新連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第01回)縦書版 ■
■ 遠藤徹 新連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第01回)横書版 ■
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