寅間心閑(とらま しんかん)さんの連載小説『助平(すけべい)ども』『二十四、痣』をアップしましたぁ。章タイトルは「痣」ですが、これが単なる肉体的な痣なのかどうか気になるところです。恋人のナオはユリシーズの刺青を入れているわけですが、新たな刻印が加わったのかもしれません。
『助平(すけべい)ども』には性表現が多いですが、セックスは基本的には常同性です。変態性欲と呼ばれるものであっても常に同じことを繰り返しています。ですから最初は衝撃的でも、読者はじょじょに性表現に慣れてくるはずです。そして小説的には次の展開が用意されています。
その次の展開というのはある種の〝真理〟です。もっと簡単に言うと〝ホントのことを書く〟ということです。小説は俗な芸術だと言い切って間違いないわけで、ほとんどの作品主題は男と女と金を巡ります。しかしそれでもネタが尽きず読者が飽きないのは、本当のことが書かれているからです。
この〝本当のこと〟まで辿り着かないと小説という言語表現は優れたものになりませんしキッチリ終わることもできません。『助平(すけべい)ども』は欲張りに羽を拡げながらまだまだ続くのでしたぁ。
■ 寅間心閑 連載小説『助平(すけべい)ども』『二十四、痣』縦書版 ■
■ 寅間心閑 連載小説『助平(すけべい)ども』『二十四、痣』横書版 ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 第8回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第08回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 金魚屋の本 ■