田山了一さんのテレビドラマ批評『No.165 カンナさーん』をアップしましたぁ。TBSさんで気曜日夜10時から放送されているファミリードラマです。渡辺直美さん主演で要潤、山内紗弥加、工藤阿須加、トリンドル玲奈、朝加真弓、斉藤由貴さんらが出演しておられます。原作は深谷かほるさんの同名マンガで、脚本は元ジョビジョバのマギーさんです。
田山さんは『カンナさーん』について、『テレビドラマの楽勝パターンだ。特に頑張ってないのに、なんとなくハマった、という。これは今だと、小説原作より漫画原作で発生しやすい』と書いておられます。確かにそういう所はあって、『カンナさーん』については渡辺直美さんを中心に据えたキャスティングによって、勝負が大方決まっているようなところがあります。もち渡辺さんの演技はいいのですが、本当の見所は脇役陣の活躍といふことになるかもしれません。
このドラマの意味が無意味さにあることについて、一番意識しているのは、女主人公の姑を演じる斉藤由貴ではないか。祖母なり姑なりの役にはまだ若すぎるイメージではあるが、女主人公の夫の母親と言われれば、理屈ではあり得る。そういうなにやらハマらない感じのままに、とぼけた苛立ちのリズムだけを体現するのは、素晴らしい解釈である。
田山了一
『主演なら誰でもできる』という意味のことを言った俳優さんはけっこういます。もちろんこの人でなければ、という主演俳優さんは多いですが、主演の役がステレオタイプになりやすいのも確かです。そうすると脇役の役割が重要になる。俳優的知性が試されるわけです。斉藤由貴さんはかつての可愛い子ちゃん女優さんですが、いい俳優さんになりましたね。主演には華がなければドラマや映画はヒットしませんが、斎藤さんは制作者なら使いたい脇役の筆頭女優のお一人だと思います。
■ 田山了一 テレビドラマ批評 『No.165 カンナさーん』 ■
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