田山了一さんのTVバラエティ批評『No.049 NHKスペシャル 未解決事件』をアップしましたぁ。今年の3月20日は、オウム真理教による地下鉄サリン事件から20周年でありました。それもあって、NHKさんで過去の特集を含むオウム事件に関するコンテンツがまとめて再放送されています。いろんな突っ込みどころはあるでしょうが、こういふコンテンツに関してはやっぱNHKさんは信頼感がありますねぇ。
田山さんは、「それは驚くべき出来事だった。・・・豊かな日本で育った善良な、そして多くは優秀な若者たちがそこへ取り込まれていったことが最大の謎であった。特に首都圏の人々にとって、彼らは文字通り友人、知人であったり、その息子であったりした。信者の誰かと袖すり合い、すれ違っていた。まさにそれは日常の延長だったのだ」と書いておられます。不肖・石川も、当時秋葉原のオウム系のパソコンショップで、後でテレビで見ることになるオウムの幹部を見たことがあります。
世の中では日々突発的な事件が起こっているわけですが、社会全体の歪みと密接に関係しているやうな事件もあります。オウム事件はまさにそうだった。カルトというものに、日本人はほとんど無警戒でした。田山さんが書いておられる通り、強制捜査が入る前に、松本サリン事件、坂本弁護士一家事件はオウムの犯罪ではないかといふ噂が流れていました。当時は様々な障害があったのでしょうが、後手に回ったといふ印象は否めません。
不肖・石川は冷蔵庫が家に来て、カラーテレビがやってきて、黒電話が引かれた日を覚えている世代ですから、最近の高度情報化社会の変化を痛切に感じます。いい方向に進めばいいんですけどね。予想もしない犯罪的事件は真っ平御免でありますぅ。
■ 田山了一 TVバラエティ批評『No.049 NHKスペシャル 未解決事件』 ■