山際恭子さんのTVドラマ批評『No.061 MOZU』をアップしましたぁ。TBSとWOWOWさんの共同制作ドラマです。来年には映画版も公開されるやうです。主演は西島秀俊さんで、香川照之、小日向文世、真木よう子、石田ゆり子、蒼井優さんらが出演されています。最近の西島さんのブレイクぶりはすんごいですね。CMに何本出ておられるんだろ。男性俳優ではまぢ久しぶりの大ブレイクではなひでせうか。
山際さんは、『ドラマの企画としては、なんだか SF っぽいな、という感じがある。原作はハードボイルド小説ということなのだが、さてハードボイルドって何だったっけ、と考えてしまうところがある。・・・それは単なるスタイル(文体、という意味も含めて)だけの問題ではなく、謎を解く過程において、様々な日常的な「物語」が打ち壊され、幻想が排除されてゆく、そのこと自体に価値を見出しているからだと思う』と書いておられます。確かにそこんところの軸が、ちょいとブレてましたかねぇ。
日本の映像系エンタメ作品の場合、ちょ~クールなハードボイルドって許されなひみたい。つーか視聴者がついてこないんでせうねぇ。どんなにクールな主人公でも、視聴者をほろっとさせるやうな弱さをさらけ出さなければならない。また主人公の行動が掟破りでも、それを上回る巨大絶対悪を対峙させなければ視聴者が納得してくれない。ハードボイルドがSFっぽくなってしまう理由であります。だって世の中そんなに単純ぢゃないですもの。でも西島さんはハードボイルドだったな。いい俳優さんでありまふ。