水野翼さんの文芸誌時評『No.002 GINGER L。2013 WINTER 13』をアップしましたぁ。『GINGER L。』は幻冬舎さんの文芸誌ですが、特徴がありますねぇ。今号の表紙はカレーであります。カレーライスなのかライスカレーなのか意見が分かれますが、表紙のほとんどがご飯ですからライスカレーでしょうねぇ。ほんでもってカレーにまつわるエセーなどが掲載されています。ちなみに不肖・石川はココイチのビーフカレー3辛が好きです。
水野さんは『女性誌であり、文芸誌であるという微妙なところを突き、なおかつそれ以上のバイアスをかけない、というすっきりした編集方針は、わけのわからない純文学誌の掲載基準やら特集の作り方と比べると、読者を呼び込む可能性がある』と書いておられます。まあこれがめいっぱいの評価といふことになるでしょうか(爆)。
不肖・石川も文学業界は、相当に厳しいことになっているとひしひし感じます。分析すればいろいろな問題点や課題を列挙できるのですが、いざ状況を変えようとしても特効薬はない。現在の延長線上に未来があるわけですから、現状を踏まえて一つずつレンガを積むように仕事を重ねていくしかないわけです。
ただ不文律的に存在する文学制度はできるだけ壊す方向にもっていった方が良いと思います。文芸誌に並んだ小説や詩、評論が、どれもこれも同じ顔つきに見えてしまうのは、それ自体危機なのです。少なくとも『GINGER L。』さんは何かを壊そう、変えようとなさっている。好感を持てる理由であります。
■ 水野翼 文芸誌時評『No.002 GINGER L。2013 WINTER 13』 ■