池田浩さんの文芸誌時評 『 No.001 江古田文学 第 82 号(2013年冬) 』 をアップしましたぁ。『江古田文学』 は日大芸術学部が発行している大学雑誌です。今回は 『ドストエフスキー in 21世紀 - 批評家清水正が 『ドストエフスキー論全集』 を完遂に向けて』 という特集です。清水正さんは日芸出身で日芸で教授を勤めておられる文芸評論家です。清水さんの 『ドストエフスキー論全集』 は、現在まで6巻刊行されています。
そんで今号の 『江古田文学』 では、清水さんと同じく日芸出身で学内で教鞭をとる中村文昭編集長との長い長い対談が掲載されているやうです。ん~、不肖・石川にはよくわからんですぅ。ドストエフスキーは長篇作家ですが、だからと言って彼を巡る評論が長くなる必要はない。清水さんのドストエフスキー論第1巻の 『萩原朔太郎とドストエフスキー体験』 はちょっと読ませていただいたのですが、これは清水さん独自の文学論を展開したものです。正直なところ、なに論として読めばいいのかすらわからなかった。
小説系の文芸誌も含めて、文学界全体がちょっと俳壇化してないかぁ?と思わないでもないなぁ。俳壇って石を投げたら先生に当たるんです (笑)。一般社会での認知度とはまた別の尺度に基づいた文学集団があり、そこでのヒエラルキーと独自の評価がある。岡目八目的に見ていると、極めて不健全。ただでさえ売れない文芸誌は特定集団のオモチャになりやすい。どーせ売れないなら、もっと情報公開したらと思わないでもないなぁ。
■ 池田浩 文芸誌時評 『 No.001 江古田文学 第 82 号(2013年冬) 』 ■