金井純さんの連載BOOKレビュー 『親御さんのための読書講座・中学受験篇 No.020 宮沢賢治 『注文の多い料理店 (宮沢賢治作品集) 』 をアップしましたぁ。金井さんによると、宮沢賢治の童話は 『子供たちをふるい落とすための中学受験で、必読書の一つとなっている』 やうです (爆)。しかしどういう問題が出るんでしょうね。金井さんが書いておられるように、賢治の童話には独特のリズムと鮮烈なイメージがあります。でも教育臭、道徳臭はあまりない。賢治童話の何が 〝正解〟 なのか、ちょっと知りたい気がしますぅ。
不肖・石川は、数年前に賢治の 『銀河鉄道の夜』 を読み返したことがあります。そんで改めて驚きました。傑作だといふことにびっくらしたのではありませんよぉ。その長さです。石川は 『銀河鉄道の夜』 はずいぶん長い作品だと記憶してたのですね。でも改めて読んでみたらすんごく短い。数えてないですが、原稿用紙百枚ないんぢゃないかな。ん~こんなに短かったのかぁと思ったら、なんかすんごくショックでした。
もちろん作品の長さには理由があります。長いから、短いから傑作になることはありません。適度な長さである作品が、まず傑作の第一要件を得られるのだと思います。でも現代では、単行本を売るためもあって、作品は一定の長さ以上でなければなりません。あ~こんなところでも文学の制度に囚われているのかぁと思ったら、ショックだったのでした。
文学金魚では、金魚的基準を満たす作家さんには、枚数もテーマも自由に書いていただいています。その作家さんの力がはっきり出るまで好きに書き続けていただくといふ方針です。長い方がいい作品もあります。でも編集者はどっぷり文学制度に囚われてはいけないなぁ。短篇作家も探してみよーっと。
■ 金井純 連載BOOKレビュー 『親御さんのための読書講座・中学受験篇 No.020 宮沢賢治 『注文の多い料理店 (宮沢賢治作品集) 』 ■