金井純さんの 『親御さんのための読書講座・中学受験篇 No.017 谷川俊太郎 『沈黙のまわり』 』 をアップしましたぁ。金井さんのストックに俊太郎さん関係のコンテンツがもう一本ありましたので、2日続けてのアップです。今回は講談社さん刊の谷川俊太郎エッセイ選です。
余談ですが、講談社文芸文庫は単行本並に価格が高い文庫本シリーズです。貴重なラインナップを揃えた文庫なのですが、このシリーズに収録されると 〝売れない純文学作家〟 の烙印を押されちゃうような (笑)。俊太郎さんの 『沈黙のまわり』 が講談社文芸文庫に収録されたのは、内容が初期の比較的難しいエッセイであるからのようです。円熟期の俊太郎さんのエッセイは、他の文庫本シリーズから、もそっとお安い価格で発売されています (笑)。ま、読者としては、価格は別にして文庫本はありがたいんですけど。
金井さんは 『 「沈黙のまわり」 所収のエッセイは難解な雰囲気であるが、それは (中略) 書くことで考えるというか、書くことと考えることが同時進行で行なわれている』 からだと書いておられます。俊太郎さんのお父さんは、言わずと知れた哲学者で文芸批評家の徹三さんです。知は父子相伝というわけにはいかないですが、徹三さん的な本質思考は確かに俊太郎さんに受け継がれています。またそれは、俊太郎さんの息子で音楽家の賢作さんにも流れているような気がします。表現メディアは違いますが、お三人とも、ある本質を表現しようとする芸術家のように、石川には感じられるのでありますぅ。
■ 金井純 『親御さんのための読書講座・中学受験篇 No.017 谷川俊太郎 『沈黙のまわり』 』 ■