鶴山裕司さんの連載抒情詩 『第2回 平成乙酉卯月追想』 をアップしましたぁ。鶴山さんはかなり難解な自由詩もお書きになる詩人です。ただ文学金魚にはそういった作品を掲載されるおつもりはないようです。『詩の原点を感じさせるような平明な抒情的作品を』 というのが連作抒情詩 『羽沢』 のコンセプトだそうです。
不肖・石川、なんとなく鶴山さんの意図が理解できます。1950年代末から80年代前半まで、自由詩の高度言語化がもの凄い勢いで進みました。難解でなければ詩ではないという時代があったわけです。しかし 〝現代詩の実験〟 が完全に終わった90年代以降の作品は、よく読むと意外と底の浅い抒情を、あえて難解な表現で包み隠しているものが多い。鶴山さんのような難解詩人が平明な抒情詩をお書きになるのは、一つのチャレンジだと思います。
ただ 『金魚詩壇』 は様々な形での新たな詩の表現と思想を求めています。鶴山さん的アプローチが全てではないわけです。数本ですが、今年の夏頃から新しい詩の連載をスタートできると思います。作品は出たとこ勝負です。作品がよければその背景や理論などは吹き飛んでしまひます。不肖・石川、自由詩の議論では鶴山さんにやりこめられてばかりですが、彼がひっくり返って驚くような作品で鼻をあかしてやりたいと思いますぅ (笑)。
■ 鶴山裕司 『連載抒情詩 羽沢 第2回 平成乙酉卯月追想』 PDF版 ■
■ 鶴山裕司 『連載抒情詩 羽沢 第2回 平成乙酉卯月追想』テキスト版 ■