池田浩さんの文芸誌時評 『No.004 三田文学 2013年冬季号』 をアップしましたぁ。『三田文学』さん、だんだん雑誌が薄くなっていくやうな。大学雑誌ではありますが、文芸誌の中では権威ある方の雑誌であり、なおかつ長い間、季刊で雑誌を刊行し続けておられるのは大変なご努力だと思います。ただ最近はやっぱりちょっと元気がないかなぁ。
文壇スズメ話ぽくなりますが、長年 『文学界』 さんで掲載されていた小説同人誌批評が終わり、『三田文学』 さんがそれを引き継ぐことになったんですね。そんで 『文学界』 さんに、年に一度くらい、『三田文学』編集部推薦の同人誌優秀作が掲載されるようになりました。いわゆるバーターなんですが、ちょい文壇補完機構っぽいです (笑)。
な~んとなくですが、『三田文学』 さんは同人誌時評を引き受けることで 日本の文壇の中枢である 『文学界』 さんとのパイプを太くし、『文学界』 さんの方は、同人誌時評は続けたくないけど、今では貴重な雑誌購買層である作家集団の注意を引き続けるために、年に一度くらいは同人誌優秀作を掲載しているように見えるわけであります。あうんの呼吸までつっこめば、ほかにも利害関係がありそうですが、言えません (笑)。
まあ文学金魚を含めて、メディアは自分たちの都合で媒体 (メディア) を運営しているわけです。それぞれのメディアに編集方針と呼ばれる好みやかたよりがあるのは当然です。しかしそれを完全なブラックボックスに閉じ込めておける時代は終わってしまったような。メディアが自己保身的な方針を打ち出しても、読者は付いてきてくれませんものねぇ。
それにしても季刊雑誌が薄いのはさみしいなぁ。アベノミクスにならって、ここはど~んと景気よく、丸々太った雑誌を出していただければ、文学景気も少しは上向きになるのではなひかと思いますぅ。
■ 池田浩 文芸誌時評 『No.004 三田文学 2013年冬季号』 ■