後藤弘毅さんの連載映画批評 『No.027 『SUPER8/スーパーエイト』-結ばれる欠損家族』 をアップしましたぁ。タイトルになっている 『SUPER8/スーパーエイト』 は、アナログ式の8ミリカメラです。あの、ジージーカタカタ鳴るやつです。それだけで 1970 年代という時代が浮かび上がります。映画少年たちは、このカメラでアマチュア映画を撮っていたのです。
後藤さんは 『本作はこれまでのSF映画の集大成的作品と言えるかもしれない』 と書いておられますが、なるほどその通りかもしれません。子供たちの友情と恋があり、宇宙人が登場し、しかも主題になっているのは欠損家族、つまり母子家庭・父子家庭の孤独の解消と融和なのですから。J・J・エイブラムス監督・脚本作品ですが、制作総指揮はスピルバーグです。
昔、ドラえもんは植物人間になったのび太君が見る夢という学校伝説がありましたが、スピルバーグ映画は孤独な母子家庭の少年が見る甘美な夢という側面がありました。スピルバーグ的な夢想はもはやアメリカ映画のお家芸になっているようです。
それにしても後藤さんの映画評は的確ですね。脱帽です。映画の主題を読み解くところで論が終わるのかと思ったら、さらに先まで論が伸びていました。うん、映画批評のプロでなければここまで書けないなと深く納得しました。『SUPER8/スーパーエイト』 は傑作のようですが、後藤さんの映画評も秀逸であります。
■ 後藤弘毅 連載映画批評 『No.027 『SUPER8/スーパーエイト』-結ばれる欠損家族』 ■