後藤弘毅さんの連載映画批評 『 No.21 『悪の教典』-ジャンル映画における裏切りと確信 』 をアップしましたぁ。とりあえずホラー映画に分類される作品のようですが、後藤さんの映画評によると、ど~もそれでは割り切れない感覚が残る映画のようです。一種のナゾモノ映画なのかもしれません。
徹底して見る人を不快にさせる映画、小説はあります。しかしたいていの場合は落としどころが設定されています。現実世界に対応した落としどころですね。簡単に言えば、イジメはいけない、人をバカにしてはならない、安易に心霊的な遊びをすべきではないといった一種の教訓です。
しかし 『悪の教典』 にはそういった要素が一切ないようです。文字通り、『悪』 の 『典拠』 となる 『教え』 という側面があるようです。こういった映画は今までの日本映画になかったかもしれません。
映画は映像によって見る人の感情を揺り動かし、思考を呼び覚ますジャンルです。そういう意味で、もやもやとした視聴後の感覚が残る 『悪の教典』 は、それだけでも成功作なのかもしれません。三池監督はとても面白い映像作家です。マスメディアに添い寝しながら自分の作りたい作品をお作りになる。後藤さんが書いておられるように、確かにこの監督の作品からは目が離せません。
■ 後藤弘毅 連載映画批評 『 No.21 『悪の教典』-ジャンル映画における裏切りと確信 』■