鶴山裕司さんの連載エセー 『続続・言葉と骨董 第9回 獣足円面硯残闕』 をアップしましたぁ。骨董って面白そうだけど、贋作がこわひですよね。鶴山さんに「贋作つかんだことないんですか?」とお聞きしたら、「もちろん何度もあるよ~」といふお返事が返ってきました。
石 「贋作はどう処分してるんですか?」
鶴 「焼き物は叩き壊してたんだけど、親しい骨董屋さんに「物に罪はないんだからやめてください」って言われて、やらなくなりました」
石 「じゃあそのまま持ってるわけですか」
鶴 「いや、骨董屋さんに処分してもらってます。前に高麗青磁の贋作をつかんで、それを骨董屋さんに業者交換会で売ってもらったら、7万円くらいになった。1万で買ったんだけどね。その時に骨董屋さんの「物に罪はない」っていう言葉の奥深さが、身にしみてわかりました(笑)。まあたいていは、売っても買値を下回るけどね」
石 「その贋作、どうなったんですか?」
鶴 「本物なら4、50万はする高麗だったんだよ。僕は欲目で買って騙されたわけだけど。業者市で買った骨董屋は、そんなこと、十分承知だろうなぁ。多分、2、30万でコレクターに売ったんじゃないかな」
石 「ううっ、恐ろしい世界だぁ」
鶴 「骨董の世界は一筋縄じゃいかないよ。基本、手を出さない方がいい世界だと思うなぁ」
石 「はい、そうしますですぅ」
やっぱ骨董の世界は大変なようです。石川はちょっと興味があるのですが、鶴山さんに指導してもらってコソコソ買うこともしますですぅ。