池田浩さんの文芸誌時評 『No.003 小説すばる 2012年6月号』 をアップしましたぁ。『小説すばる』 は 『セックス小説特集』 だそうです。池田さんも書いておられますが、「セックス小説」 って官能小説やポルノ小説とどう違うんでしょうね。『セックス』 っていう言葉が表紙に印刷されていれば売上が伸びるといった、たわいもない理由でなければ、まずその定義が必要ですよね。『小説すばる』 は文芸誌であるわけですから。
とまあ物わかりの悪い頑固オヤジのようなことを書きましたが、セックス小説的な特集は年に一度くらいは各大衆小説誌で組まれています。でも面白い作品にであったことがないんだなぁ。それなりに名前が通ったハイソな文芸誌でこの手の特集をやっても、中途半端な作品しか出てこないわけです。「セックスがテーマの作品、50枚よろしく」 で面白い作品を書けるのは相当な小説の名手だけですが、そういう作家は企画に乗ってくれない (笑)。このテーマだと、名もないお下品な雑誌の方が傑作と呼ばれるような作品が出る可能性があるでしょうね。『奇譚クラブ』 に連載された沼正三の 『家畜人ヤプー』 とか。
ところで次回 『Interview of Gold Fishes』 の夢枕獏さんのインタビュー原稿ゲラが、貘さんから戻ってきました。内容を最終チェックして 7 月 1 日にアップする予定です。またインタビューで宮沢賢治の話が出たこともあって、貘さんに自由詩の書き下ろし作品をいただけませんかとお願いしたところ、快く 2 篇の詩作品を寄稿してくださいました。この作品もインタビューと併せて掲載する予定です。7 月 1 日と 8 月 1 日の 2 回に分けてアップする予定ですので、みなさまお楽しみにっ!。
■『No.003 小説すばる 2012年6月号』 URL■<