鶴山裕司 連作詩篇『聖遠耳 日日新』No.022『聖遠耳』、No.023『灯台』をアップしましたぁ。鶴山さんは三度目の耳の手術をなさったようです。前回二度目の耳の手術の際に病床で『聖遠耳』という詩集を書き『おこりんぼうの王様』といっしょに刊行しておられます。すでに『東方の書』『国書』(力の詩篇第一の書、第二の書)を出しておられましたが、『聖遠耳』と『おこりんぼうの王様』で大きく書き方が変わった。その理由は今回のNo.022『聖遠耳』を読めばわかります。わたしたちが生きる世界自体が大きく変わってしまったからです。
詩集を入稿する際に石川は『聖遠耳』が書かれたノートを見ましたが、蠅の頭くらいの小さな文字でビッシリ詩が書かれていました。引用箇所は後で直していますがだいたい病床で書かれた通りの詩集です。ほとんど資料を参照しないで書いたということですね。そうすることで新たな書き方を生み出したのだと思います。
書き方を変えた理由を鶴山さんは、明治維新以降の象徴主義とシュルレアリスムが混交した曖昧な戦後詩・現代詩の書き方から完全に切れること、物や人の輪郭がハッキリした詩を書くこと、詩にポピュラリティを取り戻すこと、そうしなければ詩は読んでもらなくなる地点まで追いつめられていると話しておられました。
鶴山さんという作家はインスピレーションなどに頼る徒手空拳の作家ではありません。思考者です。今回の『聖遠耳』『灯台』という詩篇には彼の思考が表現されています。
■鶴山裕司 連作詩篇『聖遠耳 日日新』No.022『聖遠耳』縦書版■
■鶴山裕司 連作詩篇『聖遠耳 日日新』No.022『聖遠耳』横書版■
■鶴山裕司 連作詩篇『聖遠耳 日日新』No.023『灯台』縦書版■
■鶴山裕司 連作詩篇『聖遠耳 日日新』No.023『灯台』横書版■
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