寅間心閑の肴的音楽評『寅間心閑の肴的音楽評『No.115 過ぎたるは』をアップしましたぁ。フリッパーズ・ギター、ジョー・パス、OSTジャッジメント・ナイトが今回の酒の肴です。寅間さんは少年時代を九州で過ごされたようです。んで「角打ち」は北九州発祥だったんですね。知らんかった。
フリッパーズ・ギターに関する箇所で『サンプリング』について書いておられます。『既存の曲/音源の一部を流用/再構築する』技術のことです。著作権がありますから、サンプリングは著作権侵害になって訴えられかねません。ただこの『サンプリング』、実に現代的だと思います。
乱暴なことを言えばオリジナリティはあるのかという問題です。音楽に限りませんが文学でも絵画でも表現者は必ず過去作品から学びます。広義の引用をしているという面がある。人間の表現は、太古から続くサンプリングの歴史だと言えないことはありません。
この引用のパッチワークは今後どんどん進むことはあっても衰退することはないと思います。要するにオリジナル神話の崩壊。もっと言えば神のように新たな何ごとかを生み出す特権的創作者像の崩壊です。しかしそこにこそ〝新たな神〟のような概念が潜んでいるでしょうね。
ただオリジナル神話、つまり特権的創作者イメージにしがみつく作家が決定的に時代遅れになってゆくのは間違いないと思います。
■寅間心閑の肴的音楽評『寅間心閑の肴的音楽評『No.115 過ぎたるは』■
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