金魚屋から『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の、小原眞紀子さんの連載小説『No.020 本格的な女たち』をアップしましたぁ。同窓会サスペンス小説です。
二度目の、恐らく殺人が起こりましたねぇ。最初の同級生の死も今回もまだ不審死なのですが、人が死ぬというのは重大事件です。そこから様々な秘密が暴かれてゆく。決定的事件は人間の死だということです。サスペンス小説はそれを最大限に活用します。
小説は当たり前ですがツクリモノです。フィクションであり現実に起こった出来事を書いたノンフィクションではありません。でもなぜ読者が小説に惹きつけられ、時に数万人の読者がつくのかというと、現実より切実な何事かが書かれている、表現されているからです。
つまりフィクションと言っても小説では〝生死の境〟が表現されていなければ読者を惹きつけられないということです。これは恋愛小説でも歴史小説でもサスペンス小説でも同じです。ギリギリと生と死の狭間を見つめる主人公に読者は感情移入するのです。その意味で作家が追い詰められていない小説は魅力を発しない。余裕を持って気楽に書いた小説ではダメということですね。小説に本気というのはそういうことです。
■ 小原眞紀子 連載小説『No.020 本格的な女たち』縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『No.020 本格的な女たち』横書版 ■
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■ 第9回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
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