寅間心閑(とらま しんかん)さんの連載小説『助平(すけべい)ども』『二十一、自白剤』をアップしましたぁ。こんがらがって来ましたねぇ。安藤さんといふ新たな不確定要素が加わりました。この女性、どんな役割を果たしてくれるのでしょうか。
地上の物語は基本的に、緊張(張力)が働いて最後はある調和に達するか、緊張が強すぎて破綻しそれによって調和を得るか、どちらかになります。『助平ども』は基本的には前者ですが、張力の働き方が独特です。意外と不確定要素が多い。物語がどういう方向に進むのかちょっと予測し難い小説です。いいことです。
でまあ、この小説には文字通り『助平ども』が登場して、それは男なのですが、女性の方はちょいとズルイ。男の下心を見透かして行動しているやうなところがありますな。それに乗っかっちゃう男はアホなのですが、アホにならなきゃ本質は見えない。性が絡んでくる小説では鉄則です。
今回は三軒茶屋から渋谷に場所を移動しますが、寅間さんの小説は読んでいて都会っ子の小説だなぁと思うところがあります。都市の闇の部分を肉体感覚で把握していて、かつ、それに対する幻想がない。都市が庭なんですな。
■ 寅間心閑 連載小説『助平(すけべい)ども』『二十一、自白剤』縦書版 ■
■ 寅間心閑 連載小説『助平(すけべい)ども』『二十一、自白剤』横書版 ■
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