金魚屋から『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の、小原眞紀子さんの連載小説『No.009 本格的な女たち』をアップしましたぁ。同窓会サスペンス小説です。人間関係の糸がもつれ始めてますねぇ。
人間の集団である限り、同窓会といっても一筋縄ではいかない。男なら出世競争の結果発表、女性なら子どもの進学の出来不出来の自慢大会になりやすい。石川の経験では、やたらと今住んでいる家のことを聞きたがる同窓生がいて、その人はリフォーム会社勤務でしたな(笑)。いい面もあるんですが、懐かしいだけで同窓会に深入りすると、厄介なことになりやすいです。
小原さんの『本格的な女たち』では、火種があるといえばある同窓会で、あろうことか不審死事件が起こる。もしかすると殺人かもしれない。するってぇと必ず犯人がいる。同窓会に集まった同窓生全員が基本的には犯人候補になる。そして犯行には必ず動機がある。その動機を探ってゆけば、これまた必ず過去に行き着く。過去と現在の人間関係のもつれから殺人事件が起こっているわけです。
『本格的な女たち』の主人公瑠璃は基本的には不審死には無関係。不審死事件にもそんなに興味を持っていない。だけど巻き込まれてゆく。過去のすべてが襲いかかってくるように事件にとらわれてゆくわけです。それ自体、事件であります。
■ 小原眞紀子 連載小説『No.009 本格的な女たち』縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『No.009 本格的な女たち』横書版 ■
■ 金魚屋 BOOK Café ■
■ 金魚屋 BOOK SHOP ■
■ 第7回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第07回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 金魚屋の本 ■