高嶋秋穂さんの詩誌時評『歌誌』『No.036 特集「40代歌人の魅力」(角川短歌 2017年02月号)』をアップしましたぁ。高嶋さんは『四十代から五十代の歌人はかなりきつい位置にいるでしょうね。上と下の世代に挟まれて両方から突きあげられるような世代です』と書いておられます。短歌に限らないですが、どのジャンルでもホントにそうですね。

 

文学金魚では同時代的思想パラダイムや文学史的整合性をけっこう気にします。一つの理由は文学は長い伝統を持っており、現代がいかに特別に見えたとしても、時間が経てば過去と同じような動きをするだろうからです。過去と同じような動きというのは、あるパターンのことであって、昔と同じことが起こるという意味ではありません。念のため。

 

戦後文学では、1970年代から80年代に70、80代だった作家は現役で元気でした。なぜか。戦後文学的思想パラダイムが残存していてそのレールの上で活動できたからです。これに対し、2000年紀に入ってからの60代から80代の作家は迷走している。申し訳ないですが、生きたままその業績も存在も忘れられようとしている作家が少なくない。

 

またこの滅びつつある作家たちに50代作家も含まれるでしょうね。50代を超えたら本当に優れた仕事を残した作家しか後進世代から尊敬されない。後進世代は何の仕事も為していなくても、可能性だけは抱えている意気軒昂な作家集団ですから(爆)。

 

現代のパターンは明治20年代から40年代に似ていると思います。漱石を始めとして、圧倒的に新しい仕事をする作家は40年代に現れますが、一時は流行作家だったり、時代の寵児ともてはやされたりした作家でも、その後、生きたまま忘れ去られていった作家が大勢いた。明治近代文学の本質を掴み損ねたわけです。現代の作家は、けっこう大変な時代に生きていると思いますよ。

 

 

高嶋秋穂 詩誌時評『歌誌』『No.036 特集「40代歌人の魅力」(角川短歌 2017年02月号)』 ■

 

 

第05金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項

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