遠藤徹さんの連載マンガ『キノコの森』(第17回)&『えくすぽえめんたる』(第03回)、連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第03回)をアップしましたぁ。遠藤さんの表芸&裏芸満載の3連続コンテンツです。いや、この作家に表も裏もないかな。全部ひっくるめて遠藤さんの表現です。『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』は今回は太宰治の『走れメロス』が題材です。
「それではともに昼飯でも食おうではないか。とはいえ、昼までにもまだ少し間があるが」
と暴君ディオニソスは戸惑いながらメロスとセリヌンティウスを誘った。
「しかし君、まさか午前中に到着するとは」
セリヌンティウスもやや不満げである。
「すまん、ちょっと気張り過ぎた」
遠藤徹『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』
この箇所には声をあげて笑ってしまいました。『走れメロス』はオリジナルからしてちょっとうさん臭いといいますか、物足りないような何かがありますが、それを思いっきり引き出したような改稿が為されてしまったわけです。パロディではありますが、パロディは原作の理解が前提になります。厳密に言えば先行作のない作品は存在しないと言ってもいわけですから。『虚構探偵』はペダンティックでありながら極めて現代的作品になりそうです。
■ 遠藤徹 新連載マンガ『えくすぽえめんたる』(第03回) ■
■ 遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第03回)縦書版 ■
■ 遠藤徹 連載小説『虚構探偵―『三四郎』殺人事件―』(第03回)横書版 ■
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