金魚屋から『文学とセクシュアリティ-現代に読む『源氏物語』』を好評発売中の、小原眞紀子さんの連載小説『No.023 本格的な女たち』をアップしましたぁ。同窓会サスペンス小説です。事故なのか事件なのか、ほんで事故だとすると誰が犯人なのか、はたまた誰が裏で糸を引いているのか、ますます謎めいた展開になってまひりましたね。
石川は同窓会は比較的マメに出席するようにしております。石川の年代は子育てなどが一段落して、会社とかでの出世競争にも先が見えてきた世代になりますから、若い頃よりも同窓会が開かれやすいのですね。行けばそれなりに楽しいのですが、同窓会っちゅーものは、現在から過去を振り返るための行事だなぁと感じることもしばしばです。同級生同士の過去の記憶違いなどザラであります。
ただまー過去は消せないわけでして、自分でも忘れているような過去が現在の自分を作り出しているのも確かです。もち中高大学で別れ別れになった友達も多いわけで、昔の友達が知らない経験もたくさんしているわけですが、過去の出来事がアメーバーのように広がってその後に繋がっているような気もします。
『本格的な女たち』はサスペンス小説ではありますが、同窓会、同級生といふものを考えさせられる小説でもあります。ちょいと身につまされるようなところがありますね。会った途端にあだ名で呼び合うような過去がぶり返すわけですが、中身はかなり変わっています。よく変わったのか、悪く変わったのか、そのままなのか、あるいは絶対解けない謎があるのか、そのあたりのことはわからない。わからないながら、にこやかにあだ名で呼び合っているのであります。
■ 小原眞紀子 連載小説『No.023 本格的な女たち』縦書版 ■
■ 小原眞紀子 連載小説『No.023 本格的な女たち』横書版 ■
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■ 第9回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第9回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
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