寅間心閑(とらま しんかん)さんの連載小説『助平(すけべい)ども』『三十四、疲労』をアップしましたぁ。主人公の俺は女性たちと遊んでいるのか遊ばれているのか、それが問題ぢゃ、といふ展開になってきましたね(笑)。
男と女は違うと言うと、社会学的にはいろいろ問題があります。男も女も社会の一員であり、特に労働者という面では完全平等であるべきです。ただ小説の世界では意図的に差異を設けた方が物語を作りやすい。特に性が絡む場合はそうです。
男の性の欲望はストレートですから、それが女性に向けられてもその内面を見落とすことが多い。逆に言うと、男のストレートな欲望を知り尽くしている女性はそれを相対化していることが多い。男性性原理しか知らない男たちの背後とか裏面で、彼らの知らない女性性が水のように流れている場合があるということです。
男の欲望は平板ですから男たちがそれを共有しても底が浅い。しかし時に女性たちがスッと共有する女性性の底流は男たちよりも複雑で一貫しています。男が気づかぬうちに裏面で何かが起こる時、背後で流れているのは男にとってなかなか関知しにくい女性性です。主に女性たちによって支えられている占いもそうでしょうね。女性たちが占いを頭から信じているわけがない。しかし超越的な言葉に導かれて現世的勘が働くのです。
■ 寅間心閑 連載小説『助平(すけべい)ども』『三十四、疲労』縦書版 ■
■ 寅間心閑 連載小説『助平(すけべい)ども』『三十四、疲労』横書版 ■
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