原作・小原眞紀子、作・露津まりいさんの連載サスペンス小説『お菓子な殺意』(第12回)をアップしました。第7章『バターの至福に生地を寝かせて』(前編)です。芸能界のいい加減さがよく表現されてますね。ただ影の主人公だったカオルさんがいなくなっちゃったので、これからどう物語が進むのか、ひじょーに興味があります。小原・露津コンビのことですから、さらなるスピンを効かせるんでしょうね。
ところで小説本の、ジャンル別リサーチといったものを石川はちまちまやっております。ラノベはそこそこ売れているんですが、こちゃらは回転が速いですな。著者も本も短期決戦といふ感じです。純文学は相変わらず芥川賞頼みの不況業界ですが、大衆文学ではサスペンスと時代小説が手堅く売れてるなぁ。大衆文芸誌の特集でも、時代小説は多いです。まー考えてみれば当たり前で、ラノベ読者は若年層主体で小遣いも少なく気まぐれです。だけんどサスペンスや時代小説を読む層は中高年が多く、気に入った著者の作品を律儀に読んでくれたりするんですな。
こういった点も、作家志望の方はお考えになった方がいいかもしれません。今の文学業界、なんやかんや言って本が売れるのは大きな強みになります。読者に支持される作家は強いと言ってもいいです。すんごく若い作家はなかなか難しいでしょうが、ある程度の修練を積んだ作家が、読者パイの厚いジャンルで、自分が表現したいことを織り交ぜながら太守文学の顔をした純分学性の高い作品を書くのは不可能ではなひと思ふのです。ある書き方、ある方針に囚われるのはあんまし良くなひ。自己の生き残りを賭けるなら、制度よりも世の中全体の流れの方に賭けるべきだろうと思いますぅ。
■ 原作・小原眞紀子 作・露津まりい 連載サスペンス小説『お菓子な殺意』(第12回) (縦書)版 ■
■ 原作・小原眞紀子 作・露津まりい 連載サスペンス小説『お菓子な殺意』(第12回) (横書)版 ■
■ 第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項 ■
第05回 金魚屋新人賞(辻原登小説奨励賞・文学金魚奨励賞共通)応募要項です。詳細は以下のイラストをクリックしてご確認ください。
■ 予測できない天災に備えておきませうね ■