現在文学金魚で小説『証拠物件』を連載中の、寅間心閑さんの『肴的音楽評』『No.010 気持ちを落ち着けて』をアップしましたぁ。今回はエルヴィス・コステロとビル・フリゼール、ゴンチチ、トム・ウェイツが酒の肴です。寅間さんのお酒に音楽はなくてもならないものですが、このお方、尊敬すべき正真正銘の酒飲みです(爆)。
懲りねえなあ、と頭掻きながら有楽町のガード下へ。目指すは「S」。此処は説明がちょいと難しい。店なんだけど店じゃない。人によっては単なる喫煙スペース。もちろん椅子はない。酒は数台ある自販機で調達。ビールやサワーだけじゃなく、お酒もある。狭間にはちゃんと売場スペース。水木金の夕方以降なら、肴や熱燗も買える。文句なし。灰皿だって机だってある。名店だ。
煙草の煙にまみれて缶チューハイを呑みながら、行き交う人々をぼんやり眺める。場所柄、大半が勤め人。流れはなかなか途切れない。そのうち内側がザワザワし始める。そう、この感じ、懐かしい。昔はよく自販機で酒買ってほっついてた。肴は粒マスタード。瓶ではなくチューブ式。開店時間も閉店時間もない。朝昼晩いつでもOK。さぞかし目つき、悪かったはず。今日は売場が閉まってるから、そんな記憶を肴に缶チューハイをもう一本。
(寅間心閑『気持ちを落ち着けて』)
酒があるところが天国なのであります(爆)。でもえっらい酒が強いから、立ち飲みの酒場巡りになります。んでさりげなく周囲を観察している。『昔はよく自販機で酒買ってほっついてた。肴は粒マスタード。瓶ではなくチューブ式』は感動するなぁ。どんなにゴージャスな酒宴も吹き飛んでしまふ一人っきりの豊かな時間が流れています。んで寅間流の流行歌は『もう幾度酔えばお正月。来年もちょっといいことありますように』。酒飲み流行語大賞に選びたい格言ですぅ(爆)。
■ 寅間心閑 『寅間心閑の肴的音楽評』『No.010 気持ちを落ち着けて』 ■
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