日本が誇る世界的特殊作家、三浦俊彦さんの連載小説『偏態パズル』(第78回)をアップしましたぁ。今回は『「いま穿いてるパンツください」って言われたらどうする?ってお題だったんですよ』といふお話しです。まったくもうっ! う~んう~んと唸ってしまふやうな三浦センセワールドです。でも現実こういったお話しは世間で為されているのであり、それを拾い上げて微細に検討して作品にまとめてゆく作家は三浦センセだけでせうなぁ。
というふうに――「XX糞」という言葉が出たところで――みな夢から覚めたように我に返って、金妙塾勉強会の最中だったと超覚醒的に思い出すのだった。(中略)
君たち和んでいる場合ではありませんよと警告されたかのように。やがて何かが来ますよと予告されたかのように。この覚醒的瞬間のテーマ、世界大戦テーマというのは、やはり印南哲治の達人波動が微妙作用した結果だという現正統解釈についてはすでに触れた。ちかぢか何が起ころうが、君たち、戦争に比べれば……
この箇所を読んで、石川は映画『ラリー・フリント』を思い出しました。ラリー・フリントはアメリカでポルノ雑誌『ハスラー』を創刊した人ですが、映画の最初の方で、当時真っ盛りだったベトナム戦争の映像と女性のヌード写真を交互に大型スクリーンに映し出して、『どっちが残酷なんだ、どっちが平和なんだ、どっちが非倫理的なんだ』と聴衆を煽るシーンがあります。金妙塾の勉強会は平和集会なのでありますぅ。
ところでツイッターなどでは先にご報告していますが、文学金魚は『~Web文芸誌のパイオニア~文学金魚大学校セミナー開催・新人賞支援プロジェクト』(クラウドファウンディング)を開始しました。今年は文学金魚でいよいよ文芸出版を始めますが、それと同時に現在の、特に純文学にとってはとても厳しい出版状況を乗り切り、文字通り新たな出版システム作りを確立するための試みを始めます。皆様のご参加をお待ち申し上げております。
■ 三浦俊彦 連載小説 『偏態パズル』(第78回) pdf版 ■
■ 三浦俊彦 連載小説 『偏態パズル』(第78回) テキスト版 ■