田山了一さんのTVドラマ批評『No.100 いつかティファニーで朝食を』をアップしましたぁ。日本テレビさんで土曜日25時25分から放送されている深夜ドラマです。原作はマキヒロチさんのマンガで、トリンドル玲奈、森カンナ、新木優子、徳永エリさんらが出演しておられます。オジサン的な言い方をすると、きれいどころがずらりと並んでいてよかですなぁ(爆)。『いつかティファニーで朝食を』といふタイトルは、もちろんカポーティの『ティファニーで朝食を』を踏まえています。
田山さんは、『ヒロインは・・・・彼氏と暮らしている。これがまあ、ちょっとだらしない深夜型の男で、愛想を尽かした彼女が別れを決意。そのきっかけ・・・・が「立派な(素敵な)朝ごはんを食べる生活をしたい」ということだと。・・・・生産性が最も上がる朝、あるいは夜遅くまで残業することなど考えると、豊かな朝食は労働者階級には難しい。女子たちが求めているものが物心両面での文字通りの豊かさなのか、あるいは可愛くさえあれば立ったままデニッシュを食いちぎるスタイルそのものなのか、労働男子には永遠の謎である』と批評しておられます。恐らく両方なんでせうね。可愛い女子は豊かさと、忙しい中でも優雅さを求めているのでありまふ(爆)。
カポーティはフィッツジェラルドと並んでアメリカらしひ作家です。『ティファニーで朝食を』はヘプバーン主演映画で有名になりましたが、原作は映画よりも複雑で重い。『冷血』になるとなおそうで、石川は『冷血』はアメリカ文学最高峰の一冊だと思ひます。
んでTVドラマ批評が今回で100回に到達しました。パチパチパチ!!。田山了一さん、山際恭子さんありがとうございます。どんな場合でも継続は力です。もしプロの作家になりたいのなら、一作で結果が出るなどといった甘い考えは捨てた方がいい。たとえ出世作が出てもその前に膨大な原稿があり、その後にも膨大な原稿がある。書きあげた作品の評判が良くても悪くても、「うんそうか」と言って次の作品に取りかかるのが正しい道です。書けない、書くことのない作家ほど過去作品に固執し自己アピールしたがる。次々に作品を書くことを考えている作家には、そんな余裕はないものです。
■ 田山了一 TVドラマ批評 『No.100 いつかティファニーで朝食を』 ■