ラモーナ・ツァラヌさんの連載エセー『交差する物語』『No.021 Atlantykron』をアップしましたぁ。ルーマニアのドナウ川の中に浮かぶカピダーヴァ島で毎年開催される、Atlantykronというサマースクールについて書いておられます。Atlantykronは、幻の大陸アトランティスにちなんで名付けられたやうです。
このサマースクールについてラモーナさんは、『最初はSF文学を愛し、自分たちでも小説を書く若者たちが集まる合宿先だった。・・・キャンプは年々規模が大きくなった。文学作品の制作にとどまらず、自然科学、天文学、人類学、スポーツ、造形美術などの講義を含むようになり、今年で26回目の開催を迎えたAtlantykronは現在、参加者が約150人に及ぶ国際的なサマースクールの形式で行われる。様々な分野で活躍する著名な先生たちや色々な国からのゲスト講師を迎え、ルーマニアのあらゆる場所からこの島に集る若者たちは、大自然の中で新しく珍しいことを学ぶことができる』と書いておられます。
またカピダーヴァ島の自然環境は素晴らしいやうです。ラモーナさんは『8月初めの夜に、川辺からはっきり見えるペルセウス座流星群の美しさは簡単には忘れられない光景である。・・・また向こう岸に見える、2000年近く前にローマ帝国の一つの要塞都市として建てられたカピダーヴァ遺跡が放つ壮大な時間の流れのオーラも、この場所を特別な雰囲気で包み込んでいる』とも書いておられます。
こういった大人向けのサマースクールは、日本ではあんまり行われていないなぁ。日本の夏はおっそろしく蒸し暑くって、戸外でセミナーを開いても集中できないからかしらん(爆)。ただま、実際に人と人が顔を合わせて会話や議論を交わす機会は重要ですね。特に大人になると一期一会といふ言葉の重さが増してきます。ふんとに一度きりしか会ってお話しする機会のない方が多いわけです。文学金魚でもそのうち、なんらかのセミナーやギャザリングを開催してみやうかしらんと思ふ今日この頃でしたぁ。
■ ラモーナ・ツァラヌ 連載エセー 『交差する物語』『No.021 Atlantykron』 ■