田山了一さんのTVバラエティ批評『No.052 稲川淳二師匠の怪談』をアップしましたぁ。稲川淳二師匠の怪談、石川も大好きであります。いろんな怪談の語り手の方がいらっしゃいますが、師匠の怪談のレベルは図抜けているんだなぁ。
田山さんはその理由を『その怖さの特徴は圧倒的な視覚にある。もちろん師匠は座布団や椅子に座って語るだけなのだが、頭の中に浮かんだ映像を言語化しておられる。・・・師匠は落語家や講談師のように、文字になった怪談物語を覚えて披露するのではなく、頭の中に映像としてストックされた話をその都度言語化し、現在形で〝今見た通りの情景〟を語っておられるのだ。だから怖い』と書いておられます。
田山さんはまた、三遊亭圓朝の怪談落語と稲川師匠の怪談噺を比較しておられます。『圓朝の噺はとても視覚的である。圓朝は頭の中に浮かんだイメージを言葉に直していったのではなかろうか。・・・『怪談牡丹灯籠』を文字で覚えて高座で披露するか、イメージ(絵)として記憶に刻みつけて口述してゆくかでは、聞く人の印象は大きく変わるだろう。圓朝の『怪談牡丹灯籠』を忠実に覚えても、その本質は把握できないだろうと思う』と書いておられます。圓朝の落語と稲川師匠の語り口は基本的に同じなんですね。やっぱ夏は怪談でありまふ(爆)。
■ 田山了一 TVバラエティ批評『No.052 稲川淳二師匠の怪談』 ■